はじめに
elever la beaute (エルヴェラボーテ)の坂井育美氏を訴えようと思います。
デザインにおける著作権侵害にあって困っています。また悪質な対応をされたため、制作業に関わる会社の人間としてこのまま泣き寝入りするわけにはいかないと思い、【著作権侵害】elever la beaute (エルヴェラボーテ)の坂井育美氏を訴えようと思います。
その概要と、訴訟までの流れ、結果までをここに記事として残したいと思います。
同じように著作権侵害で悩まれている制作業の方も多いと思いますので、その対応や訴訟の参考として頂けたらと思います。
著作権の侵害における訴訟はかなり条件的に厳しいことが多く泣き寝入りしている方が多いそうです。
もし勝訴しても「長い時間」と「賠償として得られる金額よりも出費」のほうが多くなる可能性のほうが高いです。 そして自分も今回、準備段階にてそれをすでに実感しています。
この訴えの行方がどうなるかわかりませんが、自分には全く非がなく、被害者だと思っています。
全てを公に記載しようと思いますが、もしその際に自分にも問題があればメッセージを頂けたらと思います。
もし共感を得て頂ける同じクリエイター業の方がいたらぜひ応援して頂けると嬉しいです。
そして、この記事が著作権に対する問題を少しでも世間に広め、認識していただける一歩としていけたらと思っています。
概要
デザインにおける著作権侵害にあいました。
自分は沖縄にてHPの制作会社を経営しています。
弊社が沖縄のクライアント(エステ店)からHPやチラシなどの制作依頼を受けて制作したものの一部とそっくりなデザインのもの(イラスト素材が被っているというレベルではなく、使い方やレイアウト、色合いなどチラシの上半分がほぼパクリ)を福岡のelever la beaute (エルヴェラボーテ) というお店がインスタにアップしているのを見つけたので
▼elever la beaute (エルヴェラボーテ) のインスタ
https://www.instagram.com/elever_la_beaute.ikumi
オーナーの坂井育美氏に、削除要請のメールを送ったところ、まさかのいきなりブロックされました。。(揉めたくないのでお願いベースでかなり優しい文章で送ったつもり。添付画像参照)
【いきなりブロックされました】悪質な対応
最近だと、ネットで検索してひっかかる画像は自由に使ってよいものだと勘違いされている方も多いみたいなので、まぁ無知ゆえのことであれば(揉めるのも面倒ですし)削除してもらえればよいかくらいに思っていたのですが、いきなりのブロックは想定外。
悪意ありますよね。。
人としてちょっと人格を疑ってしまいました。。
そしていまだにまだ画像使われ続けているので、知らない人が見たらどっちがパクッたのかわからないし、何より、弊社に制作費を払って依頼をくれたクライアントに対しても失礼なことなので、このまま放置してはいけないと思った次第です。
弊社のデザインと著作権について
比較した画像を再度見比べて頂けたらと思いますが、弊社が制作したバナーデザインなどにおいて利用している女性のイラスト素材に関しては、弊社が制作したものではなく有料で購入した素材です。(坂井氏に送ったメッセージではアドビストックで購入したと書いてしまいましたが、ピクスタでした💦弊社は複数の素材サイトから購入しているので間違えました。)
なのでこの女性のイラストに関しては著作権は弊社にはありません。
また、この女性のイラストはネットで調べるとピクスタ以外にも複数の素材サイトから購入できるので、もしかしたら坂井氏も同素材を購入してこのデザインのチラシを制作している可能性もあります。
ただ、見て頂ければわかる通り
・女性のイラストの使い方・レイアウト
・その周りのパーツ(矢印やテキスト)のレイアウトや色合い
がほぼ弊社が制作したバナーデザインと酷似しています。
何も知らない方が両方の画像を見たときに、関連店舗、系列店舗と勘違いしてもおかしくないと思われます。
お店の場所が沖縄と福岡で離れているので、実際に系列として間違えて行くお客さんはいないとは思いますが、逆にエルヴェラボーテの坂井氏は「沖縄で離れているお店のデザインだから真似しても問題ない」と思ったのかもしれませんね。
今回の【デザインにおける著作権侵害】の範囲がどこまで及ぶかはわからないですが、両デザインを見比べて、サービス名も似ていることから「何も知らない人が見たら関係性がある」と勘違いしかねないデザインの時点で、個人的にはこれは「侵害」にあたると思いました。
もしこれが裁判になって「著作権侵害とならない」となるのであれば、「上半分のデザインはめちゃくちゃ似せて」も「下半分が違えばよい」となるので、他の会社のチラシやHPのデザインと半分は酷似したものを作っても許されることになってしまうので制作にかかわる業界としてはとんでもないことだと思います。
まぁ、プライドや良識があるデザイナーの方は「他社のデザインを参考」にはしても、今回のようにパクリと勘違いされるようなものを仕事として納品することは通常しないと思いますけどね(^^;)
クライアントのことを思うと心が痛む
個人的な点でいうと実は今回の問題、
・「良いデザイン」だからパクッてくれたことなのである意味光栄
・弊社はクライアントから制作費を頂いているから金銭的に直接損はしていない。
けど
・クライアントにとっては損害
・これを放置することは弊社の信用問題につながる
になるので
制作業に関わる会社を経営する人間としては、絶対放置しちゃいけない問題だと思いました。
そして、何より「お金を払って依頼したクライアントの気持ち」を考えると、似たデザインの(しかも自分のお店と勘違いされかねない)ものがネット上で表示されているのは気分がよくないと思います。
僕は、今回のことは自分だけのことであれば泣き寝入りしたかもしれません。
ただ、自分以外の大切なクライアントが今回の件で嫌な思いをするのは違うと思うし、それであればデザインにおける著作権を保持する自分が訴えるしかないのではと思いました。
訴訟に向けて準備(ネットで調べてみました。)
こういうWEB上でアップする制作物に関する著作権侵害問題を調べると、ほとんどが泣き寝入りしているパターンが多いみたいです。
今回の坂井氏の対応をみても、パクッてる側も「この程度で訴えてこない」と安易に考えているのでしょう。 (もし自分に非がないと思っているのであればメッセージにてその旨を返信してきているでしょうし、いきなりブロックした対応は訴訟になった場合は確実に不利につながる行為だと思いますし。)
もし訴えるにしても「おそらく弁護士費用のほうが高くついてしまうので泣き寝入り」というパターンが多いのではと予想がつきます。(デザイン系だと法人ではなく個人の方も多そうですしね。)
ただ、坂井氏にとって今回は相手が悪かったかもしれません。
僕は法人で、会社ももう15年以上経営しています。
経営者団体にも複数所属しており、相談や協力してくれる経営者仲間がたくさんいます。
大きな会社ではないですが
金額の問題の損得以上のことで動けるくらいの余裕はあります。
信頼・信用というのは金銭以上に大切なものだと思っています。
分からないですが、今回裁判までしたとして、かかる費用は「クライアントから依頼をもらって制作した金額」を上回る可能性のほうが高いのではと予想しております。
それでも、クライアントからの信用を守るため、また、今回の内容がネット上に記事として残れば、今後、同じような思いをされているクリエイターの訴訟の参考になるのではないかと思い、重い腰を上げようかなと思った次第です。
訴訟に向けて準備(弁護士に相談してきました。)
さて、訴訟に向けて動くにあたり、自分が所属する経営者団体に弁護士の会員さんがいるので相談してきました。
著作権侵害に対しての訴訟に関して、重要そうなことを以下にまとめます。
訴訟の流れ
流れとして、最終的なところまでこじれた場合以下の流れになりそうです。
①任意交渉
・内容証明や書面交渉
・弁護士の方に間に入ってもらう
②調停
・調停委員を入れて協議
③訴訟
・権利を確定させる手続き
④強制執行
・任意の支払いがない場合に権利を実現させる。
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今回、訴訟する坂井育美氏は法人ではなく個人事業主だと思われます。 そのため、もし裁判で坂井氏が敗訴したとしても「賠償金などの支払いをしない」可能性もありえそうです。
この場合、資産や口座を差し押さえて強制執行するところまで想定して闘う覚悟を持つ必要があるかもしれません。
弁護士にかかる費用の見積もり目安
弁護士によるかもしれませんが、通常弁護士への依頼は相談による相談料、着手金から始まり、勝訴した際に払われる請求額の20~30%を報奨金として払うことになるそうですが、今回のような著作権侵害の訴えは勝訴しても損害賠償で得られる金額が大きくないことが想像できるので、着手金で30万円あたりが依頼にかかる費用の目安だそうです。勝訴してMAXで請求できる金額が50〜100万円あたりとのことでしたので(後述参考)、20%で考えても総額50万円くらいが全部でかかる費用の見積もり目安とのことでした。
つまり、勝訴したとしても50万円以上の費用を請求できないと、金額面では損をするということですね。。
ただ、①任意交渉 にて、訴訟まで行かずに示談となる場合は、
・内容証明作成、手続き代行
・代理交渉
で30万円程度で済むとのことでした。
この場合、示談金で30万円請求できないと、金額面では損をするということになります。
著作権侵害で得られる損害賠償額
さて、では今回の場合、著作権侵害でいくら請求できることになるのでしょうか。
簡単にまとめると、請求金額の計算方法としては
①被害にあった金額
②訴訟した相手が得た利益
を基に計算されるそうです。
今回の弊社の場合、
①でいうと、弊社はクライアントからはきちんと制作費を頂いているので、坂井氏に対して被害にあった金額はありません。
②に関しては、弊社のデザインを流用したチラシでどれだけ坂井氏のお店が利益を得たかを計算するみたいですが、正直こちらも個人経営者の一店舗レベルでは大きくないことが想定されます。
つまり、訴訟して勝訴しても、弁護士費用の回収には足りなさそうですね。。
得られるものとして
・チラシの画像を削除してもらう
・坂井氏からの謝罪、反省の弁
でしょうか。
刑事告訴することにする
弁護士に相談するということはやはり大きくて、では損する覚悟で民事訴訟をするべきかというと、著作権侵害においては刑事告訴することができるという話を聞けました。
この場合、
◆著作権侵害行為についての罰則
・10年以下の懲役もしくは1000万円以下の罰金、またはその両方が科されます(著作権法第119条1項)。
とあります。
つまり、1,000万円の賠償請求で訴訟が起こせるそうです。
(ただ、実際のところは請求の訴訟ができるだけで、勝訴したとしても認められる金額は50〜100万円程度であろうとのことでした。)
相手をビビらせる意味では大きい金額で訴訟するほうがよいですが、ただ、訴訟の目的価額が大きいほど、裁判所にかかる裁判所手数料も大きくなるそうなので、最終的に認められるだろう額がMAXで50~100万と想定するなら1,000万円で訴訟するより、500万くらいで請求するほうが手数料も安く済むので負担が少なくてよいのではとのことでした。
個人的には訴訟でお金が欲しいわけではないので、弁護士費用が賄えられたらそれで十分ですけどね。
ただ、訴訟の苦労や時間、精神的ストレス考えると、懲役で少し反省してもらいたいな、と思ったりもしますが(^^;)
訴訟になった際には坂井氏からの【いきなりのブロック対応】などの悪質さは加算条件になってくれるのかなと思いますね。
つまり、著作権侵害で訴訟をするなら刑事告訴の方向になりますね。
差し押さえ・強制執行
さて、訴訟の方向と流れまではつかめてきました。
そして一番気になった点を弁護士に聞いてみました。
勝訴しても、坂井氏が賠償金の支払いを拒むことがありえるのではないか、ということです。
実は、自分の周りでも金銭トラブルで訴訟した話は結構聞くのですが、【勝訴しても相手が金がなくて支払ってもらえていない】という話をいくつも聞いたことがあります。
今回、訴訟する坂井育美氏は法人ではなく個人事業主だと思われます。
さすがに事業をしているので、50万~100万くらいは持っていると思うのですが、支払いを拒んできたらどうしたらよいのでしょう。
そうなった場合、差し押さえ、強制執行にどこまで動いてもらえるかという点です。
こうなった場合、差し押さえるためには被告の銀行口座を調べたりしないといけないそうです。
開示請求をしても、被告が開示しない場合はこちらで調べないと差し押さえができないそうです。
ただ、この場合は、
①弁護士会照会という手続を使っての開示請求の依頼
(弁護士に頼めば対応してくれる。但ただし、こちらもまた別で費用発生。)
②探偵などを雇い調査
などして対応する必要があります。
どちらにせよ、また別で費用負担が発生しますが、対応方法がないわけではなさそうです。
勝訴してこちらの費用が賄える範囲の金額であればよいのですけどね。。
期間
さて、ではこれから訴訟を進めていくにあたり、裁判を終えるまでどのくらいの期間を想定したらよいかというと、長いと2年くらいかかる可能性もあるとのことでした。。
な、長い。。
こういう話になってくると、
①内容証明や任意交渉で示談で済ませて早くこの問題を解決したい。
②著作権侵害の訴訟事例を作るために、業界を代表してしっかり訴訟する。
どちらがよいか悩んでもきますね。。
訴訟に向けて動きます。
現時点では、まだ弁護士に相談したまでの状況です。
今後、弁護士と契約して訴訟に向けて動いていく動きになっていくのか、途中で示談となるのかはわかりませんが、この問題について進捗があり次第随時ブログを更新していこうと思いますので、よろしくお願いします。
同じように著作権侵害で悩まれているクリエイターのために参考になる&同じような被害が少しでも減ることを願います。